2003/03/09(日)くもり
●日本の道100選に選定されている古の道:暗峠●

枚岡駅(近鉄奈良線)の石段を上がり、線路沿いの道を額田駅(近鉄奈良線)方面に
進むと「建設省日本の道100選」に選定されている『暗峠』へと通じる国道308号に出ます。

大阪(難波津 )から奈良(大和 )へ向かうためには
生駒から葛城に連なる連山のいずれかを越えなければなりません。
いくつかの峠越えの中でも、この「暗越」コースは奈良へ向かう最短コースです。

江戸時代、伊勢参りの頃も大坂からの主要道となっていました。
俳聖・松尾芭蕉も「菊の香に くらがり通る 節句かな」と詠んだという、
歴史のある街道であり峠付近は宿場として栄えたそうです。

急勾配の道で、昔の人が荷駄で往来するのは
大変な難所だったのが想像できます。

現在では、近鉄と第二阪奈自動車道がありますので、地元の人だけが知る
裏街道として利用されています。

「建設省日本の道100選」に選ばれています。 峠付近だけは昔の石畳の道が残されていて、
古の道の面影を今に残しています。



枚岡公園へと通じる道の途中にある『R308』の標識だけが目印です。
車一台が通れるほどの道幅しかないので、登り口と下り口はそれぞれ「一方通行」で
別々になっていますが、その他の区間は両方通行です。
思わず「この道が国道?」と思ってしまいました。


急勾配の道を登って行くと途中に赤い『豊浦橋』があります。
橋の下の谷川には写真のような小さな滝もあります。
『イノブタ注意』の盾看板には、ついここが東大阪市であることを疑ってしまいました。


『豊浦橋』からもう少し登ったところに俳聖・松尾芭蕉の
「菊の香に くらがり通る 節句かな」の句碑があります。


●弘法の水
峠頂上の手前に石仏が祀られている小さな祠があります。
祠の入り口のところからは湧き水が出ていて『弘法の水』と呼ばれています。
何年か前までは麓から朝早くポリタンクなどを担いで水を汲みに登ってくる人が
多かったのですが、地元の人の話では「第二阪奈自動車道」のトンネル工事以降
水量が激減してしまったとの事です。
今はごく少量の水が出ているだけです。


峠頂上の手前は段々畑があり平らになっています。 写真左の道が峠への道です。
道幅の狭いところが途中に何箇所もありますので、
車体の大きい車では通行が困難です。


峠に到着です。
前方に見える白いガードレールは「信貴・生駒スカイライン」です。(左上・下の写真)

峠には茶店があります。
気さくなご夫婦(そう思ったのですが)で、『土・日・祝日だけ営業』との事です。
「お抹茶セット ¥400」を飲みながら、しばし古の道の感傷に浸りました。




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